「BAU」は写真というメディアを通して、写真を見ることの意味に向き合ってきた鈴木崇の代表作。カラフルなスポンジを組み合わせてさまざまなフォルムを構築していく意欲作で、昨年オランダの写真フェア「Unseen」でも人気を博しました。あえて黒い背景を用いることで、「BAU」が意味する「建物」や「構造」という側面が浮かび上がり、それが膨大なパターンとして増殖していくことで、日用品であるスポンジは別の意味を帯びていきます。本写真集は作品とほぼ同寸のコンパクトなサイズながら、500点にも及ぶシリーズの全作品を収めたボリュームある一冊は、オブジェとしての佇まいも備えています。

写真というメディアを通して、写真を見ることの意味に向き合ってきた鈴木崇。「ARCA」は、現象である影を正面から写した作品シリーズ。大判カメラで撮影し、大きく引き伸ばされたイメージは、輪郭やサイズなどの情報が奪われ影本来の持つ意味を超えた新しい構造物として表出します。ぼんやりと浮かび上がるこれらの像は、一方では私たちの記憶の残像のようでもあります。ここでは「BAU」と対をなす「ARCA」の全11作品を大判写真集として収めています。

今回の写真集のタイトル「kontrapunkt」は、音楽や映画の分野に用いられる「対位法」を意味し、本写真集はその言葉通り、別の目的で撮影された2つの異なるイメージが絡み合いながら展開されています。一つのイメージは、日用品であるカラフルなスポンジを構築的に配することで、人々の見る行為に対する問いかけを提起する作品《BAU》であり、もう一つのイメージは、鈴木がこれまで撮りためてきた写真の中から、作品《BAU》で試みたスポンジのアッサンブラージュによるフォルムの探求と共鳴するかのようなスナップショットを引用したものです。

鈴木が自身の作品《BAU》と、撮りためてきた写真を並置することで、新たな見え方や別の解釈を開示するという実験的表現を試みる初の写真集です！

2014年に愛知県美術館にて開催された「これからの写真」展の展覧会カタログです。

出展作家：新井卓、加納俊輔、川内倫子、木村友紀、鈴木崇、鷹野隆大、田代一倫、田村友一郎、畠山直哉

フランスのレーベルからリリースされた2枚組LP。ハウス／テクノ／エレクトロニカ系の楽曲を収録したコンピレーションです。カバー写真に鈴木崇のAltus08が使用されています。(右の画像は商品イメージであり、実際の商品とは異なります。ご了承ください)

収録曲：
1. sabine macher - voina i mir sans je,(extrait)
2. kassian troyer - zasso
3. antony martz - alles wird gut
4. velveljin - one
5. oosco - mulhouse
6. ysee - stroll
7. masahiko takeda - hiver
8. ollr fameck - trax

当店では作品も取り扱っております。ご興味のある方は、お問い合わせください。

※価格は商品一つ分の値段です。